保湿の力浅井フーズ通信

スキンケア研究室

2020.12.04

美しさも強さも角質から

  • ノン子

    寒くなったわねー。でも、スケートの季節だから、冬は楽しみでもあるわ。

  • ひなこ

    私もスケートは大好きです。
    優雅な動きに眼を奪われたり、スピード争いに汗を握ったり…見ているほうも力が入りますよね。

  • ノン子

    それもだけど、私がつくづく感動するのは、いくら丈夫な骨があって発達した筋肉がついていても、それを包んで固定する皮膚がなければ、ヒトはすわっていることさえ出来ないってことなの。

  • ひなこ

    そっかあ、そんな風に考えたことありませんでした。さすが主任、見るところが違いますね。

  • ノン子

    そっかあ、そんな風に考えたことありませんでした。さすが主任、見るところが違いますね。

  • ひなこ

    何というか、皮膚が全ての基準なんですね、主任は。

  • ノン子

    そうよ、単なるバリアだったら鱗でも毛皮でもよいのだけれど、それでは表情の変化がわかりにくいし個性も出ないわよね。なめらかな皮膚であるからこそ、お化粧も楽しめるのよ!

  • ひなこ

    そう考えるとヒトの皮膚って本当に偉大ですね。その中でも0.02ミリほどの角質層がバリアの主役であり、なめらかな皮膚を生み出しているんですよね。

  • ノン子

    まさに、その通り! 角質がしっかりしていないと、その内側の真皮にも悪影響が出るし。でも、いつも良い状態でいられるとは限らない。だからオイルをつけたりして皮膚を保護することは、昔から行われてきたのよね。

  • ひなこ

    オイルもですけど、角質細胞に水分やアミノ酸、ヒアルロン酸などの栄養を補って、保湿力を高めることが必要なんですよね。

  • ノン子

    そうね。それからもう一つ、角質細胞の成熟度も保湿力の鍵をにぎっていたのよ。

角質の役割と悩み

  • ノン子

    角質層は、基底層で生まれた表皮細胞が約2週間をかけて角質細胞へと変化を遂げながら表層へ移動して作られたもの。十分時間をかけられると、一つ一つの細胞が成熟し、中は天然保湿成分に満たされてふっくら外はガッチリ作られた角質細胞になるの。そうすると、角質層は水分をたっぷり保てて透明感が出るし、美しく、バリア機能も十分発揮できるのよ。

  • ひなこ

    それでは、荒れた肌では何が起こっているのでしょう??

  • ノン子

    荒れた肌というのは、角質細胞は小さく縮んでいるし、細胞間脂質もスカスカで水分を保つことができないばかりか、外界との物質の出入りを制限できなくなっているの。外からの異物が侵入しやすくなるし、体内の水分も逃げやすくなっているの。放っておくとさらに乾燥が進み、皮膚の表面がひび割れをおこすのでガサガサになってしまうし、かゆみを生じることもあるわね。

  • ひなこ

    考えただけでかゆくなってきてしまいます。

  • ノン子

    そこで表皮は緊急体制をとって、角質細胞を補充しようとするけれど、緊急事態だから急いで未熟な角質細胞ばかりを作り出してしまうの。未熟な細胞はサイズも小さいし、細胞内の保湿成分も十分でないし、細胞間脂質も不足気味で剥がれやすい。それでますます保湿力が弱くなってしまうの。悪循環に陥ってしまうのよ。

顔が危ない!?

  • ノン子

    ところで、皮膚の状態を知るために、TEWL(transepidermal water loss:経表皮水分喪失)量というのを測る方法があるの。汗をかいていない時でも、少しずつ皮膚から水分が蒸発しているのだけれど、汗腺だけでなく角質層からも蒸発させているの。ところが、角質層が荒れていると必要以上の水分が抜け出るから、
    TEWL量が増えるのよ。

  • ひなこ

    つまり、TEWL量を測れば角質層の乱れがわかるというわけですね。

  • ノン子

    そうなの。そこで、一定の条件でTEWL量を測ってみたら、健康な人の皮膚でも顔面は四肢や背中・胸などに比べて約2倍の値を示していたの。顔面は他のところより水分が逃げやすかったのよ。さらにもっと細かく調べてみると、顔面には未熟な角質細胞が多いことがわかったの。

  • ひなこ

    さっき出てきた悪循環状態に近いんじゃないですか?顔はその人の看板なのに!

  • ノン子

    そう、危なかったの。顔面はもともと角質層が薄いところなのに、いつも外気に触れているから、普通にしててもその影響をまともに受けて調子を狂わせ易いのよね。特に“乾燥”には本当に弱いことがわかったの。

  • ひなこ

    へえ、それはどうやって調べたのですか?

  • ノン子

    人の皮膚から角質細胞を採取し、湿度100%のところにおいて観察していたところ、採取したときに見られた未熟な角質細胞が一定時間後には成熟してきたという実験があるの。その変化を解析しているうちに、成熟を妨害していたのは外気の乾燥状態である、ということがわかったの。

保湿が人類を救う!?

  • ひなこ

    そしたら、乾燥状態を改善することで未熟な細胞も成熟できるのですか?

  • ノン子

    そうなの。実際に健康な女性の顔面の片側に保湿クリームをつけ、反対側には何もつけない、という実験を行ったところ、6週間後にはクリームを塗った側は角質水分量が増え、TEWL量は減り、未熟な角質細胞が減っていたのよ。保湿ケアを続けていると、できてしまった未熟細胞を後からでも成熟させられることがわかったの。そればかりでなく、そうして角質層が整ってくれば未熟細胞の乱造もしなくて済むようになる、つまりターンオーバーを正常に戻せるということがわかったのよ。

  • ひなこ

    乾燥により機能が乱れ保湿により回復する。皮膚の健康は水分に大きく左右されるんですね。

  • ノン子

    それもヒトが地上で暮らすようになった故の宿命ね。幸い私たちには手軽に使えるスキンケア化粧品が身近にあるから良かったわね。アクティストのスキンケアで未然にトラブルを防いで快適に過ごせたら良いわね!

参考文献

  1. 田上八郎,角層バリア機能と皮膚保湿機能の研究, FRAGRANCE JOURNAL,9,10~16(2004)
  2. 平尾哲二,角層コーニファイドエンベロープ成熟度の非侵襲的評価法の確立と応用, FRAGRANCE JOURNAL,9,46~53(2002)
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