2021年 秋・冬
食生活で注意したいのはアルコールと塩分の摂取量。お酒を飲むと喉が乾きますが、これはアルコールを体内で分解する際に水分を多量に必要とするため。塩分の多い食事も、体内の塩分濃度を一定に保つために水分が必要になります。
こうして多量の水分を摂取することになり、むくみにつながるのです。アルコールや塩分の摂取量が多いと、肝臓障害や高血圧なども心配になってきます。
病気が原因となってむくみという症状が起きている場合は治療が必須ですが、そうでない場合は運動不足が関係していることがほとんどと言えます。ですから、ストレッチ、体操、ウオーキングなど、軽い運動を毎日行うようにするのがおすすめです。
特に足の筋肉を使うと筋ポンプの役割を果たし、血液やリンパ液の流れを促してくれます。
簡単な運動でも習慣として続ければ、筋肉量をしっかりキープし、軽やかに若々しく動ける状態を保つことにもつながります。
また、深呼吸も効果があります。呼吸の際に動く横隔膜も筋肉の1種。肺が膨らんだり、しぼんだり、横隔膜が動くことでポンプの役割を果たし、血液やリンパ液の流れを促します。
栄養や酸素を全身に届ける血液の働きが重要なことは、皆さん、ご承知の通りです。加えてリンパ系は、不要物を回収して体外に排出する下水道の役割を果たしています。
また、リンパ節と呼ばれる、ターミナル駅のようにリンパ管が集合する箇所があり、ここでウイルスや細菌などの外敵をせき止め、免疫細胞によって退治しています。リンパ液の巡りを良くすることは、むくみ改善だけでなく、病気に対する抵抗力を高く保つためにもとても大切です。
むくみは血液やリンパ液の流れが良好ではないサイン。大きな病気を招く前に、早めのセルフケアに取り組みましょう。